• デザイナーのぬまが6周年特別号のカウントダウンイラストの制作過程を解説。
  • 最初に「みんなフォーマルな衣装で厳かなイメージで」と考えた。
  • イラストは「あと1日」をイメージし、ソロモンが長い階段を登る先にタイトル画面を配置。
  • メギドたちがソロモンを祝福し、感謝の言葉を伝えているというイメージ。
  • 構図のラフは完成イラストとは異なる印象。全体の色味に悩んでいたために進行が遅れた。
  • 衣装デザインは薔薇を中心としたお花の装飾で、白と黒の色味をメインにしたシンプルなデザイン。
  • 掲載される衣装デザイン案は完成イラストとは異なる場合がある。

【6周年】デザイナーだより特別号④カウントダウンイラストができるまで

72ヶ月(6周年)を記念した特別号として「カウントダウンイラストができるまで」を公開します!

今回のデザイナーだよりは、6周年特別号の第3弾として、カウントダウンイラスト「あと1日!」ができるまでを解説! ぜひ、ご一読ください! 目次 始めに 構想 衣装デザイン・各メギドのシチュエーション ラフ 線画〜ベース塗り ライト・調整 奥のメギドたち 最奥のメギド~仕上げ 終わりに 始めに みなさまこんにちは。メギド72デザイナーのぬまです。2024年初のご挨拶となります。 今年もどうぞよろしくお願いいたします! さてさて、本記事は先日の72ヶ月記念の前に公開したカウントダウンイラストの裏話や解説コーナーとなります。 当時を振り返りながら、少しでもお楽しみいただけると嬉しいです! 構想 今回のイラストは、最初に「みんなフォーマルな衣装で厳かなイメージでいこうかな」とぼんやり考えながら構想を練っていきました。 また、「あと1日」のイラストなので0時に公開されるタイトルアートにも繋げたいなと思い、ソロモンが長い階段を登った先に、タイトル画面があるようなイメージで制作しました。 メギドたちが並んでソロモンを歓迎し、それぞれに祝福の言葉や感謝の言葉を伝えながら上階へ送り出しているようなイメージです。 アングルもソロモンの目線を意識してみました。 普段だと、ここでバチっとライティングを決めてから進行するのですが、今回は画面全体の色味の雰囲気に物凄く悩んでしまいました。 構図時点でかなり時間を割いてしまい、刻一刻と進んでいくゲーム内カウントダウンを見るたびに焦りも増して、「とりあえず進めよう!塗ってみた印象で決めよう!」と工程を進めていきました。ですので、この時点のラフは完成イラストとは少し違う印象になっています。 衣装デザイン・各メギドのシチュエーション 今回はタイトルアートもお花でいっぱい、周年記念衣装も薔薇、周年当日に実装されるベルゼブフもモーションで薔薇を持っていたりと、何かと薔薇が多くビジュアルに登場する記念日になりそうでしたので、ほとんどのメギドに薔薇を中心としたお花の装飾をあしらいました。 また、厳かな雰囲気を出すために白と黒をメインにしたシンプルな色味でいこうとデザインを練っていきました。 ※掲載する衣装デザイン案は完成イラスト、制作途中の画像とデザインが異なる場合があります <ウコバク> ウコバクは髪のぼんやりと光る青い炎自体が装飾になるような、光を纏うドレスになるようにデザインしました。 髪の毛の装飾も、最初はボリューミーにしていたのですが、描いているうちにかなり重たそうに思ったため、途中で軽量化しています。 背中を大きく開けて大人びた印象を出してみました。 <ゼパル> ウエディングドレスをマーメイドドレスにアレンジしつつ、背中に大きな薔薇装飾を配置して19世紀英国で女性のドレスとして主流だったバッスルスタイルのようなイメージにもなるようにしました。 こちらも背中や胸元を開け、レースで覆いつつ、結婚に夢を見て、少し背伸びをして大人びている少女感を出そうと、バランスに気を使いました。 <バイフー> 初めての西の装束に少し戸惑いつつも満更ではないイメージでした。ちょっとだけ緊張している様子をポーズで出しています。 本当はフーリーチンがハメを外して西の文化圏で悪目立ちしないようお目付け役として近くにいる想定でした。 もこもこをドレスやアクセサリーにあしらい、バイフーらしさを出してみました。 <フーリーチン> 東方での一番の年長者、ということで黒を基調としたドレスにレースの手袋で大人びた風貌にしてみました。 案の定、お酒が入ったノリで騒いでしまっていますが、後ろのほうも騒がしくなっているので、あまり目立たずに済んでいる、かつソロモンもあまり気にしていないというような設定でした。 <アラストール> 髪を下ろしても絶対に可愛いのでは?からデザインをしていきました。 普段の通常衣装の意匠も取り込み、白と黒でシンプルにまとめつつも、直線的なシルエットで檻のような印象を出しつつ、全体的にクラシックなイメージを意識してデザインしました。 こうして大人びた印象にしつつも、要所要所に彼女のモチーフである蝶を配置し、可憐さも出せれば…と思いました。 <フルカス> 赤が目立つドレスを着ています。衣装は白と黒でまとめる…と最初は考えていましたが、どうしてもフルカスには血のように真っ赤なドレスを着せたいと思い、決定しました。 フルカスなので、自分の髪の毛も拷問道具としそうだな…と思い、ヘアピアスのようなトゲを髪の毛につけています。 本人は髪の毛を拷問道具にしている想定なのですが、イバラっぽさも出ているので、薔薇とあわせてデザイン的にも個人的には気に入っています。 <ニバス> チユエンに負けじとジャグリング用のクラブを数本重ねた上にバランスをとって高い位置に上り、花びらを撒いています。 普段の衣装の名残を残しつつ彼女らしく動きやすいカボチャパンツ風の衣装にしてみました。 <ヴリトラ> バイフーがついてくれているとはいえ、フーリーチンやチユエンが変にハメを外さないか様子を見ていました。 最初こそ、撒かれている薔薇の花びらも自分を美しく魅せる演出として歓迎していましたが、バサバサと予想を超えて振ってくる花びらに「ちょっと!量多くない?!」と若干不満な様子です。 シンプルなパンツスタイルも新鮮で良いんじゃないかと思いデザインを起こしていました。今回は普段とのギャップでナチュラルメイクにしてみました。 <チユエン> チユエンは比較的小柄なので、背丈が大きいメギドたちといると、ソロモンが見えない!と自分の武器を伸ばしたのですが、盛り上がってしまいニバスと一緒に花びらを撒いています。 チユエンもシンプルなフォーマルスーツですが、動きやすそうな衣装にしました。 <バールベリト> バールベリトらしくやや身軽なフォーマルスーツを着ています。髪の毛を巻いているのがポイントです。眼帯には薔薇の模様があります。こういう格好との親和性が高いので、ノリノリで巻き髪を描けたのが楽しかったです。 比較的しっかりしたメギドですので「上で皆待ってるぜ」と、左手親指で上をさし、ソロモンを案内してくれています。 <エウリノーム> 周年以前で最後に実装されたメインストーリー関連のメギド、ということで、階段の一番上にいます。 手前のアムドゥスキアスと奥のエウリノームとで身長差がかなり大きく、絵の中で遠近感を取るのが難しく、苦労しました。 「森の奥の怪しい洋館の主」みたいな風貌が似合うのではないかと、フリルをあしらった服装にしつつ、毛先を巻いてみました。 クールな衣装にはしましたが、本人はウキウキしてソロモンを待っているんだろうなと思います。 <アスモデウス> アスモデウスは一周年のフォーマル衣装があるのですが、今回は改めてデザインを起こしてみました。(ほとんど写りませんでしたが…!) 背中を向けつつも実は微笑んでおり、ソロモンのこれまでを讃えているようなイメージでしたが、近くのムースはその笑みを勘違いして怖がっています。 <アムドゥスキアス> ツインテールが絶対似合う…とツインテールをベースにデザインを練りました。 元々オッドアイや姫カットなのも、お人形感がでてとても親和性があり、終始「似合うな!」とデザインできました。 スカート部分にはメギド体をモチーフにした模様をあしらっています。 <インプ> 絶妙なバランス感覚でバランスを取るチユエンとインプを見つけ、これはイタズラできる…と何やら画策している様子です。 髪を下ろしたら印象がかなり変わるんじゃないか、と試してみたところとても可愛かったので、そのまま彼女らしくストライプを入れたりしてデザインを起こしました。 <ロノウェ> ウコバクと並んだら同じ白髪、銀髪同士でかっこいいだろうな!しかも、39と27で番号的にも良いな!ということで、最前列に来てもらいました。 シンプルなタキシードですので、特にデザイン画は起こしていなかったのですが、髪型の案を出していました。 一部降ろすのも考えたのですが、やはりいつもの髪型でフォーマルなほうが決まるな!といつもの髪型になりました。 こういうスーツ系を描くときは、どうしても手首のチラ見せを描いてしまいます。 <フォルネウス> 「いろいろあったね親友、これまでご苦労様。これからもよろしく。」と今回のメンバーの中だと階段に一番近い位置で迎え、そしてそのまま階段へ送り出してくれそうだな…と思い、こちらの位置に配置しました。 こちらもロノウェ同様にシンプルなタキシードです。特にデザイン画を起こしていないのですが、髪型の案を出していました。 <ガミジン> 用心棒として立っているイメージでした。すぐに動けるように、上着は抱えています。 割とシンプルなスーツを着ているのもあり、こちらも特にデザイン画は起こしていなかったのですが、ロノウェやフォルネウス同様に髪型の案を出していました。 ラフ 構想や衣装デザインをもとにラフを起こします。 手前のものほど描き込み量を増やすと、より遠近感が出るので、手前のメギド達は線画を作る前提でラフを起こしていきました。 まだ配置等には迷いがあり、一旦どのメギドも仮置き…という状態です。 線画〜ベース塗り 左:線画/中:下塗り/右:ベース塗り まだ配置等に迷いはありつつも、線画、ベース塗りと進行していきます。 とりあえず塗り終わったら、メギドごとにレイヤーを統合し、線画の上からざかざかと手直しをする予定でいたので、ここまでの工程がラフ、というような心構えでした。 ライティングにまだ迷いがあり、ベース塗りの時点では完成稿と全く異なったライティングになっていますね。 ■余談 初めは薔薇を72本散らす、階段を72段にしようかと考えていたのですが、72というのは思った以上に数が多く画面が埋まってしまい、泣く泣く諦めました。 同時に、こんなにも沢山の月を跨いで運営できたんだな…と感慨深くなり、プレイヤーの皆様への感謝の気持ちでいっぱいになりました。 見たときに喜んでいただけるようなイラストにするぞ!と改めて意気込んでおりました。 ライト・調整 かなり長い時間迷っていたのですが、思い切ってがっつり丸1日時間をとって「カウントダウン・ライティング迷いDay」を設けました。 「迷ったら72%」を胸に、丸一日色々なパラメータをいじりながら配色を決めていきました。 フィルターをかけたりしているうちに、良い感じの色味にできたので、これだ!と決定し、ここからはかなりスピードアップして作業できたのを記憶しています。 突破口が開けたような感覚でした。 奥のメギドたち ライティングが決定したので、手前のメギドたちのレイヤーを統合し、上からざかざかと加筆したり、気になる部分を調整していきます。 私は細かいレイヤーを管理するのが苦手で、かなり思い切った統合をすることが多いです。 その後、奥のメギドたちを描き足していきます。 奥のメギドたちは線画は描かずに厚塗りで直接ラフから整えていくかたちで進行しています。 チユエンやヴリトラは、最初はもっと奥の方にいたのですが、さすがに小さくなりすぎるな…と思い、もう少し手前に来れないか、配置をここで練っていました。 その結果、突然ニバスが頭の中でチユエンに対抗しはじめたため、ニバスも描きました。 と、描き進めているうちに突然人数が増えるのも、よくあります。(締切は変わらず) 最奥のメギド~仕上げ アスモデウス、インプも追加して、全体を見ながらメギドたちの配置も整えて完成!と思いきや、なんとなく空間が寂しい…。と思ったので、隠れムースを所々に加筆しました。 全部で5匹くらいいるのではないでしょうか。ぜひ探してみてくださいね! トーポ師匠もいます! こちらで完成となります! 終わりに 以上となります、ここまで読んでいただきありがとうございました! 重ねまして、リリースから72ヶ月を迎えられたのは、皆様の応援のおかげです。本当にありがとうございました! これからも、たくさん楽しんでいただけますようアートチーム一同努めて参りますので、2024年も、その先もどうぞよろしくお願いいたします!

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ソース:https://megido72-portal.com/entry/designer_dayori-20240118_j2UFE56z

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One thought on “【速報】メギド72、6周年記念イベントが開催決定!新キャラクターも登場!”

  1. デザイナーのぬまさんが、イラストの構想から衣装デザイン、ラフから仕上げまでの工程を詳しく紹介しています。特に、薔薇を中心としたお花の装飾や白と黒をメインにしたシンプルな色味のデザインが厳かな雰囲気を出していて素敵だと思いました。制作の裏話やデザイナーの思いを知ることができて、興味深かったです。

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